2006/5/13
本命ブラジルの本当の敵は…
〜ドイツワールドカップにおけるブラジル代表の問題点を考える〜

 珍しく連投です(笑)
 少しずつ書き留めてはいたので、これから徐々に出していきます。

*********************************

 前回の予想のポイントで、「それでも、ブラジルは強い。」と書きました。
 「だって、代わりはたくさんいるんだもん♪」と。
 でも実は、ブラジルについては懐疑的にもなってます。前線が疲弊しているからです。

 アドリアーノ(インテル)、カカ(ミラン)はコンディションが最悪のはずで、メンタル面もかなりキテる感じがします(ロナウドは…笑)。つば迫り合いのようなゲームになると…
 特に先発するはずの上記選手は、コンディション不良から後半15分過ぎから動きが悪くなるはずで、そこから誰に代えるかという問題は大きな問題になってくるでしょう。
 あ、ロナウジーニョは別です。地球外生命体なので(笑)

 さて、前回大会のブラジルを思い返してみましょう。
 前線はヨーロッパ勢(ロナウド、リバウド、ロナウジーニョ)でしたが、中盤はジュニーニョ・パウリスタ、ジウベルト・シウバ、クレベルソンというブラジル国内組でした。
 今回の中盤はと言うと…ヨーロッパの比較的疲弊している状態で合流している選手たちです。エメルソン(ユベントス)、ゼ・ホベルト(バイエルン・ミュンヘン)。両サイドハーフはカカとロナウジーニョになるので、中盤の守備はこの2人の出来次第ということになります。
 もちろん、コンディションによっては、ジウベウト・シウバ(アーセナル)、ジュニーニョ・ペルナンブカーノ(リヨン)辺りもいますから、選手層に問題はありません。でも、引っかかるのはヨーロッパ勢という点です。

 このように考えてみると、ブラジルの出来は選手のコンディション次第ということになると思います。
 幸い、ブラジルはフィジコ(フィジカルコーチ)がしっかりしている(はず…笑)ので、体力的な問題はクリアできそうな気はします。問題は…精神状態です。

 意外と言うと語弊がありますが、精神状態という意味では、レアルのロビーニョはいいコンディションで入ってくるのではないかと。それはメンタル面も含めて。
 プレッシャーのかかるクラブよりも、ブラジルの先輩たちに囲まれてノビノビできるような気がします。カカが活躍できない分、ロビーニョがその穴を埋め、大会後半からカカの調子が上がって…という展開になれば、ブラジルの2連覇もあるのではないか、と。

 あ、忘れてました。DF陣ですが、ルシオとフアンのザゲイロ(CB)に、両SB(カフー+ロベルト・カルロス)という感じになるでしょう。まあ、可もなく、不可もなく(笑) ベテランが多いものの、おそらく控えもヨーロッパ組になると思いますし、経験値は問題ないかと。
 それよりも、ジダ!ミランのゴールマウスを守る彼の存在は圧倒的です。彼の安定感は、必ずやチームの戦い方に好影響をもたらすはずです。特にDF陣は、ジダが後ろにいることで安心してプレーができるはずです。これは今回の強みでもあります。

*********************************

 まあ、こんなところです。個人的には、ブラジルのベスト4入りは鉄板かと思います。
 ただ、それ以上を望むには、結局のところ、「ヨーロッパ勢のコンディションをどう回復させるか」ということに尽きると思います。
 本当に戦わなければならないのは、シーズン中にたまった疲れ。1ヶ月に満たない間に、戦えるコンディションを作れるか。大会が進みながらでも、徐々にコンディションを上げていければ…(まあ、かなり厳しいんじゃないかなぁ)
 主力選手のコンディションが悪いと見て、予選リーグでバックアップメンバーを使う勇気がパヘイラ監督にあれば、おそらくブラジルはいい方向に進むのではないかと。

 でも、もし初戦のクロアチア戦で敗れ、2戦目のオーストラリア戦、3戦目の日本戦にフルメンバーを揃えるような状況になった時は…前線が決勝トーナメントで息切れするような気がしてます。
 特に、決勝トーナメント1回戦のE組上位との戦いに加え(ボクの予想はアメリカ。下手するとイタリア?)、勝ち進んでもスペインかフランス辺りと当たりそうな…
 そして、山となるセミファイナル。決勝トーナメントに入ってからの中3日のスケジュールを無難にこなせるかなぁ。そこに唯一の疑問があると思います。

 選手起用や選手交代で批判を受けることが多いパヘイラ監督ですから、その辺りをポイントに見ていくと面白いのではないかと。誰が出たって、一流どころばかりなんですから、色々試すくらいの余裕は欲しいところですね。