2006/6/25
今日のポイントは、ずばりサイド攻撃!
〜決勝トーナメント1回戦(6月25日開催分)について〜

 えー、今日の2試合をなんとか更新できました。
 でも、今日から忙しいので、明日以降更新できるか分かりません!(^_^;)ゞ

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<イングランド×エクアドル>(6月25日 17:00)

 オーウェンのケガで、FWが3人しかいなくなったイングランド。ドイツ戦で0-3の大敗と、テンションが下がったエクアドル。
 どっちが好み?と言われれば、当然「イングランド!」と答えるわけですが、正直調子が上がってないというのがイングランドの現状と言えます。

 その大きな原因は、誰がゴールを決めるかという問題、つまりゴールに一番近いFWがゴールを奪えないことにあります。
 ケガ上がりのオーウェンと202cmのクラウチの2トップからスタートしたグループリーグは、結局オーウェンのコンディションが上がらないことと、クラウチに決定力がないことで予想以上に苦しみました。
 ルーニーは完全復活しましたが、その入れ替わりと言わんばかりにオーウェンが靭帯損傷で全治5ヶ月。なんともツイてないイングランドです。
 もう1人のFWはウォルコット17歳。まだプレミアリーグにも出場していない選手を代表入りさせたのは大バクチでしたが、この決断が決勝トーナメントになってマイナスになる可能性は大きいですね。余っているMFを見たら、FWの数を減らした選出がいかにアンバランスか分かります。
 まあ、MFとDFは攻守ともに計算できるメンバーが揃っていますから、大崩れはしないでしょうが…でも、前線の選手層が薄いのは、決勝トーナメントからの戦いに大きく影響してくると思います。

 エクアドルはデルガド、カルロス・テノリオの2トップが得点に絡めているという意味で好調をキープしていますが、主力選手を休ませたことが吉と出るか凶と出るか。累積警告の関係で主力を温存するのは仕方ありませんが(決勝トーナメントをベストメンバーで戦いたいなら仕方ないんですが…)、調子がいい時にこうやってメンバーを変えると途端にリズムが悪くなるというのはよくある話です。
 妙に空いた試合間隔(9日)も気になります。しかも、相手にするのはジョン・テリーとリオ・ファーディナンド。そこにリバプールのセンターバック、キャラガーが右サイドバックに入った今のイングランドDFを崩すのは至難の業。スウェーデンのように、セットプレーからゴールを狙うというシビアな試合になるでしょう。

 ただ、イングランドには穴があります。それは左サイドバック。積極的に攻撃参加するアシュリー・コールですが、ディフェンスはかなり緩慢。オーバーラップして空いた左サイドのスペースは、サイドからのクロスからFWがヘディングで…という攻撃パターンを持つエクアドルの攻撃の起点になる可能性があります。しかも、サイドは好調を維持しているバレンシア。アシュリー・コールは手を焼くことでしょう。
 イングランドFW(ルーニー、クラウチ)が失ったくさびのボールを、手数をかけずにパスをつないでサイドに展開するというパターンもあり得ます。人数の割りにファーストディフェンダーの寄せが甘いイングランドの中盤の隙をつく場面は、この試合で何度かあると思います。注目はエクアドルのサイド攻撃ということですね。

 イングランドファンとしては勝ってもらいたいですし、結果的に勝つでしょうが(笑)、先日のスウェーデン戦のように前半飛ばし過ぎて後半息切れなんて試合を見ると、かなり不安があります。
 しかも、イングランドは左サイドバックの守備力に問題がある…
 んー、一筋縄ではいかない試合になりそうです。

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<ポルトガル×オランダ>(6月25日 21:00)

 累積警告を考慮してメンバーを落とした第3戦。お互いグループ内のライバルと目されるチーム同士の対戦だったわけですが、メキシコ相手に堂々とした勝ちっぷりを見せたポルトガルに対して、アルゼンチンに試合を支配されたオランダ。この対決はズバリ、ポルトガル!(かな…笑)

 デコのケガは心配ですが(もう復活したのかな?)、3戦中1戦しか出場していないという状態でしっかり3連勝するところは抜け目がありません。しかも、第3戦はリザーブにコスティーニャ、パウレタ、ヌーノ・バレンテ、クリスティアーノ・ロナウド、そしてデコとレギュラー組5人をベンチ入りさせず。余裕、を見せたんでしょうね。しかもしっかり結果も残してのグループリーグ全勝。流れはいいですね。

 一方のオランダも、アルゼンチンとのグループリーグ第3戦では、警告をもらっていた選手を使いませんでした。しかし、この安全策のためにはっきりしたことがあります。ロッベンの出来がオランダの攻撃力を左右することです。
 無理に勝ちに行った試合ではないと思いますが、彼の不在でサイド攻撃の威力が半減しました(半減どころではないか…)。代わりに出場したカイトはあまり絡めず、好調だったファンペルシーは3戦出場したことでキレがなくなり、結局アルゼンチンに試合のイニシアティブを握られてしまいました。この事実を、ルイス・フェリペ・スコラーリ監督が見逃すはずはありません。

 ということで、勝負のポイントはロッベンサイドの攻防だと考えています。主にオランダの左サイド、ポルトガルの右サイドということですね(中盤センターは、デコ+マニシェ+コスティーニャのポルトガルが攻守ともに上でしょう。デコのコンディションは心配ですが…)。
 分からないのは、ロッベンと対峙するミゲルの守備力です。彼の武器は、疲れを知らない運動量をベースに再三オーバーラップし、時にはゴールを奪うその攻撃力。ただし、ロッベンのようなドリブラーをどう抑えるか、正直分かりません。
 「ロッベン vs ミゲル」。サイドのせめぎ合いが勝負を分けるポイントだと思います。ボクは、ポルトガルに賭けます。

 あとは、クリスティアーノ・ロナウドのドリブル突破かなぁ。おそらく左サイド(=オランダの右サイド)からのチャンスメイクになると思いますが、彼の出来が勝負を左右するのは間違いないと思います。