2006/10/21
10年目の試練
〜 Shikao & The Family Sugar - 06/10/19 栃木県総合文化センター 〜

 いよいよスガシカオのツアーが始まるってことで、ツアー全体の流れをつかむため(別につかまなくていいでしょ?ってツッコミはなしで 笑)、初日となった栃木県総合文化センターまで行ってきました。宇都宮ですね、宇都宮。県庁の目の前。

 「IC付近のガソリンスタンドでは1リッター125円だった」とか、「餃子は特別好きでもないので食べなかった」とか、そういう話は置いといて、ザッと感想を。

************************

 今回のツアー「Parade On」は、一言で言えば「歌をきちんと聴かせまショー」(わっ、ベタだなぁ…)。
 スガシカオ本人の歌が全体を引っ張り、Amazons(大滝裕子、中村久美)のコーラスワークが冴え渡るといった流れになっていました。
 多少アレンジを変えてはいましたが、基本はあくまでレコーディングされている曲の構成。手を加えていても、それは歌やコーラスを引き立たせるためのアレンジ、といった感じでしたね。

 …おそらく、これまでのShikao & The Family Sugarファンの一部は(割合は一部ではないかもしれませんが)、「凄腕ミュージシャンによる壮絶バトル」を期待していたことでしょう。ボクもその一人でした。

 でも、期待は完全に裏切られ…と思うことは一切なかったですよ、不思議と。
 なぜなら、最初から構成がヴォーカルを中心として考えられているのが分かったし、その構成を引っ張っていくだけの力が感じられたからです。
 ん?誰から? もちろんスガシカオ本人のヴォーカルから(笑)
 とある代表曲のサビを完全にど忘れし、(いつものように (^▽^))オロオロする姿は見られましたが、十分楽しめました。

 …ま、ファン歴が長くなってきて、とりあえずツアーを始めてくれると合格点という、合格ラインがえらく低い設定になっていることは置いといて…(笑)

 セットリストは、これまでのライブでソロパートが印象的だった曲を外していた気はしました。
 もちろん、曲の中にギターの印象的なフレーズがあったり、曲の印象をより引き立たせるために沼澤尚のドラムを強調するような部分はあったりしましたが、それがタイトに(レコーディングされている曲の構成をソロパートなどでは変えずに)まとまっているところに、このツアーの方向性が見てとれました。

 選曲に関しては、「陽」の部分(陰と陽で表現すれば)を感じたかなぁ…
 もちろん、ネガティブは介在しますよ。それを抜いたら、スガシカオはスガシカオでなくなる(笑)
 でも… ん〜難しいけど、「切なさ」とか「怒り」とかそんな要素は入っていても、「Thank You」とか「イジメテミタイ」から出てくる「陰」な曲は外してあった気がしてなりません。
 「サナギ」や「あまい果実」、久々の「ミートソース」辺りは、「Parade」を聴いた人なら受け入れられる範疇の曲でしょう。アルバムプロモーションツアーなわけで、「38分15秒」とか「Rush」とかも聴いた上で、「ライブに行きたいな」と思った人が多いと思いますし。そうじゃなければ、5,250円も払わないでしょう。きっと。

*********************************

 これまでのShikao & The Family Sugarのライブは、良くも悪くもバンドが場を盛り上げ、引っ張っていくスタイルだったと思います。スガシカオのヴォーカリストとしての力量はツアーごとに確実に進歩してきましたが、どうしてもFamily Sugar見たさにライブへ通っていた面はあります。いや、それがメインだったかな?(笑)

 でも、これはスガシカオがメインのステージ。スガシカオの曲があって初めて成立するわけです。それがこれまで欠けていたのかな。うん、欠けてましたね。
 ということは、これからは歌詞の間違いが許されなくなる!(爆)

 スガシカオの本質を出しながらも、スガシカオに興味を持ってくれた幅広いファン層に楽しんでもらえるライブ。
 でも、それは大人しくなったとか、つまらなくなったというものでは決してありません。むしろもっと早く見せなければならなかった部分だったと思いますよ。
 このバンドはあくまでスガシカオの曲をより魅力的にできるメンツが集まっているわけで、Family Sugarが前へ出てくるためのものではない。だからこそ、スガシカオのヴォーカルが全体を引っ張っていかなくてはならない。

 そうです! このツアーは、スガシカオというアーティストがデビュー10周年を控え、ヴォーカリストとしてステップアップするために課せられた試練、なのです!(^▽^)
 来年2月25、26日、日本武道館でのリベンジを果たすべく、このツアーは存在するといっても過言ではない。さ、どれだけヴォーカルで引っ張れるようになるか。楽しみだぁ!(笑)

*********************************

 さて、初日にしては非常に良かったこの日のライブですが、一つだけ不満があります。もちろん、「サビが飛んだ」ことなんですが…
 ただ、それは歌詞を覚えていなかったから、ということではありません。うまく誤魔化して客に歌わせるくらいの余裕が欲しかったということです。
 歌詞を飛ばすくらいなら、客席に向かってマイクスタンドを向けて「ほら、歌えよ!」的なパフォーマンスがあってもいいんじゃないかなぁ。それくらいの開き直りは欲しいところですね。
 きっと、次に見る予定の11月20日・神奈川県民ホールでのライブでは、そんな余裕が感じられるでしょう!(^▽^)

 下部にセットリストを載せてあります。これから行く方で見たくないと思っている場合は、下までスクロールするのは止めましょう!(笑)
 おそらく合ってると思うのですが…(^_^;ゞ


!!!!! 下がるな、危険(笑) !!!!! 











<セットリスト>
1. 19才
2. 秘密結社
3. サナギ
4. 真夏の夜のユメ

5. 斜陽
6. ホームにて
7. 夏陰〜なつかげ〜

8. Rush
9. タイムマシーン
10.ぼくたちの日々
11. 7月7日
12. Life…(Amazons)
         …だったッスよね?…(^_^;ゞ
13. 38分15秒
14. あまい果実
15. 奇跡
16. Hop Step Dive
17. ミートソース
18. ストーリー
19. 午後のパレード

〜EN1〜
1. アオゾラペダル
2. アシンメトリー
3. SWEET BABY

〜EN2〜
1. このところちょっと